HT邸リフォーム ● TOTOリモデルスマイルコンテスト 受賞作品 ●
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TOTOリモデルスマイル作品コンテスト 空間別部門「バリアフリー&ユニバーサルデザイン」 全国優秀賞
「おばあちゃんと、笑顔で過ごす快適リモデル」
□多目的ホール
おばあちゃん室とリビングとの間に多目的ホールを設け、玄関ホールや座敷、控え室などに通じる中心的な通路であると共に、便所での介護やアプローチを容易にする多目的な空間です。 | |
施工前 仏間と座敷 |
施工後 介護の為の多目的ホール |
この多目的ホールは、リビング、控え室、座敷、おばあちゃん室、便所にそれぞれ面しており、各部屋への行き来が合理的に行えます。
多目的ホールの魅力
玄関ホールから入ると、多目的ホールと階段室へと導かれます。
□ユニット便所 新しい便所は、介護が容易なユニット便所とし、その横には手洗い器を配置しました。 ユニット便所は、その外郭にユニットバスを用い、万が一の転倒時の衝撃を和らげ、清掃性が高く、一部水を流すことも可能です。 | |
施工前 便所 |
施工後 一般と介護の共用便所 |
介護がしやすいように大きく開く引き戸と、掃除や水洗いが容易なように、シャワーを設置しました。
ユニット便所のダブル3連引き戸
ユニット便所は、介護だけに特化せず、一般用便所との共用化を図るため、入り口をF邸のように3連引き戸の二重とし、健常者も違和感なく使えるように工夫しました。
通常は、内側のユニット用半透明引き戸を開けたままとし、外側の3連引き戸のみで対応します。内部で水をまく時など、必要に応じて内側のユニット用引き戸を使います。
□手洗い空間 便所の横に配置した手洗い空間は、多目的ホールにおける玄関からの入り口と、階段室との交点にあり、開放的な空間を演出しながら、その空間のシンボリック的な存在になっている。 | |
施工前 手洗い用洗面化粧台 |
施工後 シンボリックな手洗い空間 |
手洗い空間が開放的になり、プライベートな2階部分とパブリック的な手洗い空間(多目的ホール部分)を結ぶ階段室との接点にロールブラインドを設け、プライバシーに配慮しました。
手洗い空間
おばあちゃん室に、車いす用の洗面化粧台はあるものの、この場所でも車いすを利用するおばあちゃんが、手洗いできるように、そのキャビネットと配管部分を工夫し、キャビネットの扉を開くことで車いすでも容易に手を洗うことができるようにしました。
□おばあちゃん室 多目的ホールからアプローチできると共に、座敷に隣接させ、間の引き戸を開け放つことで、座敷から連続した空間を構成することができました。 | |
施工前 和室に沿った廊下 |
施工後 座敷から見るおばあちゃん室 |
おばあちゃん室から座敷を見ました。
おばあちゃん室が座敷と一体的になることで、
座敷に来客があったときや、座敷で法要があったときなど、容易に参加することができます。
また、座敷への入り口上部には、かって座敷の出書院を飾っていたランマを設け、昔の面影を残してみました。
おばあちゃん室
おばあちゃん室の横には、おばあちゃん専用の玄関を設け、外部からの出入りも容易にしました。
おばあちゃん室
おばあちゃん室のおくまったところに、おばあちゃん専用の、車いすでも使える洗面化粧台を設置しました。
□座敷 新しい座敷は、仏間を取り込み、一室に集約させました。 | |
施工前 座敷 |
施工後 座敷 |
□外部へのアプローチ 既存玄関は階段も多く、道路面からの床高も大きいため、新たにおばあちゃん(車いす)専用の出入り口を設けました。 | |
施工前 段差の大きい既存玄関 |
施工後 おばあちゃん専用の出入り口を設置 |
おばあちゃん専用の出入り口は、道路から床までの大きな高低差を折り返しのスロープで吸収し、その一部を駐車スペースとして活用しました。
スロープ
おばあちゃん専用の出入り口における、折り返し後のスロープは、洗い出し仕上げによる滑り防止や、入り口付近の拡幅、道路からの視線遮蔽パネルの設置、大型庇による雨雪対策などあらゆる点に考慮しました。
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■ このリフォームの建築過程について・・・。
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リモデルのポイント
高齢のお母様が車いすで暮らせる専用の個室や玄関&スロープを設置しました。トイレは安全性と介助のしやすさに配慮し、入口前に多目的ホールとして広いスペースを確保。手洗い器も車いすのまま使用することが出来ます。
審査員からのメッセージ
車いすのお母様と家族みんなが楽しく、安全に暮らせるように、お母様の個室、トイレ、多目的ホール、専用玄関といった生活空間を、動線を考慮して配置。また、トイレユニットの引き戸は半透明のため、通常の3枚連動引き戸を二重に取り付けて、違和感なく使用できるようにした配慮も抜群です。