■在宅介護-3
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在宅で看る
末梢静脈からの栄養注入では1日の投与できるエネルギー小さかったり、高齢の場合、針や輸液によって静脈が炎症を起こしやすかったりします。中心静脈からの投与は、エネルギー量はかせげますが、感染症などのリスクがあり、維持管理が比較的簡単な「経管栄養」を選択し、施設ではなく、在宅を目指しました。
経管栄養の中でも、鼻からのチューブを常設する経鼻経管栄養では本人への負担も大きいことや、管理も煩わしいことから、今回は、胃瘻造設による栄養管理を最終的に決めました。
口から食事がとれなくなった場合、人としてどの様に対処すべきか?
前述した選択肢の中からその対応を決めるわけですが、まずは本人が「どうしたいか」が一番重要だと思います。
今回は本人の意向によって胃瘻による経管栄養を選択できましたが、家族にとっても非常に難しい選択だと思います。本人の年齢や本人との意思疎通状態、病状や体調、介護を含めた今後の過ごす場所や家族の状況など、いろいろな条件に配慮しながら決める必要があるからです。
胃瘻と聞くとなにか怖い感じを持っていましたが、実際にはそんなことはなく、胃に直接栄養を入れるための医療的処置で、内視鏡などを使って数十分で造設されました。
また、胃瘻による栄養管理と口からの栄養摂取をリハビリとして並行し、いずれ胃瘻を取り除くことも可能です。胃瘻による栄養管理は比較的容易なことから、在宅での介護も可能になります。