□リフォームによる大胆な間取り変更
ご両親と、お子様が一人。そして、時々訪問されるおばあちゃんがいらっしゃるご家族の奥様からリフォームのご依頼を受けました。
今住んでいる建て売り住宅は、30年程前に購入し、その後の生活で次の点が不満だったようです。
・まず、ダイニングから玄関ホールへ向かう廊下は、ダイニングに隣接する和室へも直接つながっているが、階段下を通ってのアプローチなので薄暗く、廊下自体も階段と壁に挟まれ、圧迫感のある閉鎖的空間になっていました。
日頃から和室への通路は使わず、物置として利用していました。
そのため、廊下を通るたびに見苦しい状態が見え、家族には不満だったようです。
・キッチンは、独立した空間だったので、孤立したキッチン作業が不満だったのと、お子様がダイニングや和室で遊んでいても、目が届きにくいという状況を解決したかったそうです。
その他のご要望として、子供を見てくださるおばあちゃんが、泊まれるスペースが欲しかったのと、サンルームの設置を望まれました。
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施工前 閉鎖的な利用しづらい通路
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施工後 部屋内に取り込んだ通路
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□オープンになったキッチン
独立したキッチンは、孤立したキッチンワークを強いていましたが、廊下やダイニングとの壁を取り除き、オープンにすると共に、シンクやコンロの位置を従来から真反対にすることで、新しいダイニングから、連続的なオープンなキッチンを構成し、開放的な明るいキッチンが構築できました。
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施工前 閉鎖的な独立キッチン
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施工後 開放的な明るいキッチン
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□キッチンやリビングからの連続性のあるダイニング
ダイニングとしての空間は、それ自体が独立していたため、隣接する和室との建具を撤去して利用していましたが、畳敷きとの段差がとても危険でした。
もちろん独立したキッチンからも、出入り口を介してのみのアプローチだったので、部屋としての閉塞感があったように思います。
今回のリフォームでは、ダイニングを中心として、キッチンとリビングとを開放的に連続させることで、それぞれの役割を担った開放的な一体感のある空間が構築できました。
また、おばあちゃんに泊まっていただく新しい部屋は、ダイニングの出窓があった部分で接続させました。
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施工前 独立したダイニング
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施工後 オープンな明るいダイニング
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□LDKとしてのリビング
和室であった部屋をリビングとしながら、かっての廊下部分も部屋内に取り込み、LDKとしての開放的な空間を構築しています。
また、施工前の下の写真右に写っているふすま戸は、廊下へ出るためのドアでした。
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施工前 ダイニングから敷居段差のある和室
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施工後 LDK
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□ おばあちゃんのお泊まり用の部屋を増築
おばあちゃんが、子供を見に来て下さった時に必要な、部屋を小さいながらも増築しました。ダイニングへ出入りできる位置に出入り口を置き、キッチンへのアプローチも容易にしています。
部屋には、ロフトを構築し、収納を確保すると共に、天井高を大きくして手狭なわりには開放的に仕上げています。
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施工後 おばあちゃんの増築部屋
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□ 無垢の大木、もみの木のダイニングテーブル
お施主様の了解のもと、開放的なダイニングに、キッチンから連続させて「もみの木」の大きなダイニングテーブルをあつらえました。
両側の耳(両辺の縁の丸み)が、大樹時代の大きさを物語り、見る人に力強さを、木目の景色から和みを感じさせるように思います。
材木屋ならではの提案で、お施主様から喜んでいただいております。
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施工後 もみの木のダイニングテーブル
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